酒と珈琲が好きなこの私、小学生のときは親がたまに買ってくれた103円の「ねるねるねるね」が大好きでした。きっとそのころから、私の中の「コレとコレを混ぜてみよう執着心」が芽生えたのではないかと憶測しています。ある日、大好きな甘酒をお鍋で作っていたら、あの頃のねるねるねるね時代を思い出しました。
「この甘酒の中に、珈琲を入れたら、どんな味になるんだろう…。」
創作意欲。アイデア。そして、執着心。この3つを全てマスターしてしまっている私には、「今度やってみようかな」なんてことは一切考えません。「今すぐやってみよう」が生まてから今日に至るまでの、私の哲学でした。今日のこのレシピは、そんな衝動的な私の衝動的な考えから生まれた衝動的レシピでございます。
でもね、とても満足のいく味に仕上がりましたよ。
甘酒と珈琲を混ぜるなんて邪道だという批判の声が、もうすでにここまで聞こえて来てます。でも、邪道って、仏道に外れた不正な行為の事です。ので、禁酒をほのめかす仏教の教えからすると、お酒を飲んでいること自体が邪道ということになりますよね。よって、厳格な仏教徒でない限り、今日のこのレシピは邪道ではなく、革新的と言っていいのではないでしょうか。
保守派のみなさま、これは騙されたと思って試してみて下さい。
まずは、甘酒の歴史。
甘酒は日本の伝統的な甘味飲料の一種。主に米こうじと米、あるいは酒粕を原料とする。酒という名がつくものの、アルコール含有はわずかで、市販されている商品はソフトドリンクに分類される。
甘酒の起源は古墳時代に遡り、『日本書紀』に甘酒の起源とされる天甜酒(あまのたむざけ)に関する記述がある。古くは「一夜酒(ひとよざけ)」または「醴酒(こさけ、こざけ(「濃い酒」の意))」と呼ばれた。
なんと。二千年以上前から甘酒は私たち日本人に愛されていたという事ですね!
米麹からつくる甘酒と、酒粕から作る甘酒。同じ「甘酒」でも、2種類ありますね。でも私は酒好き&健康食好きなので、甘酒を作るときは酒粕オンリーです。
酒粕の効果効能
- 健康な骨肉を作る
- ウイルス感染の予防
- 体の疲労・炎症などを軽くする
- 糖尿病の予防
- 高血圧の予防
- 脳梗塞の予防
- コレステロール値を下げる
- アレルギー体質の改善
- ガンの予防
- 骨粗しょう症の予防
- ダイエット効果
- 美肌効果
「カス」ってひどい響きな酒粕ですけど、実はこんなに効果効能があるんです!お酒をつくっている人たちはみんな肌が綺麗と言われています。実は私も最近酒粕でフェイスパックを初めたのですが、肌が赤ん坊の尻の様になってきました。
酒粕ってすごい!
私よく故郷の相模原市の山の方にドライブかサイクリングに行くんですけど、そこで立ち寄るのがこの津久井観光センター。ここ好きです。店員さんは心優しく、季節の花もたくさん咲いていて、そしてローカル野菜や地粉、地酒など、新鮮なものばかり買えるんです。私はスーパーではなく、地方の直売所にお金をかける様にしています。
私は久保田さんのお酒と酒粕のリピーターですので、この日もまたここで酒粕を購入いたしました。当たり前ですが、日本にいて素晴らしいのは、日本の食材が手軽に安価で手に入る事です。なので、ユキッチンを読んで下さってる日本人で日本にいない方、その辛い気持ちはよくわかります…。私が昔カリフォルニアに住んでいた頃、酒粕は Mitsuwa Market にありましたよ。その他の方々も、日本人マーケットなどありましたら、そこをチェックしてみてください。
さて、本題に入りましょう!
以下が必要な材料です。健康の為に私は白砂糖は一切使わないので、有機の黒砂糖を使用しましたが、蜂蜜やメープルシロップで代用しても美味しく出来ますよ。完全無加糖でバナナはどうだろうと試してみたのですが、バナナだと酒粕のあの独特の香りを全て消してしまい、オートミールで作る英国のポリッジのような味になってしまいました。ので、あんまりオススメしません。なにせ、私酒粕大好きなんで。
インスタントコーヒーのパウダーは、温かい甘酒にすぐに溶け、香りも引き立つのでとてもお気に入りです。あんまりにも美味しいので卒倒しそうでした。私のこのオーバーリアクションな性格は、周りの知り合いにいつも止められてしまいますが、いつか諦めてくれることを願っています。こんなに感激できる事がこの世の中にあるって、素敵じゃないですか。私はそう思います。☆★
- • 酒粕 300~400 g
- • 水 2~4 カップ (好みで決めます。私は2〜3カップくらい。)
- • 黒砂糖 大さじ2 杯
- • インスタントコーヒー 小さじ1~2 杯
- • 塩 ひとつかみ
- • おろし生姜 小さじ1 杯
1: 生姜をおろす。2: 酒粕をお湯にとく。
酒粕といえばその豊富な酵素の恩恵。でも実は酒粕甘酒を作るとき、温度に気をつけないといけないんです。酵素って熱にとても弱いので、高熱で加熱すると働きが止まってしまうんです。酵素はタンパク質から出来ているので、60度以内の加熱が理想なんです。70度を超えたらアウトだよ、と私は言われました。
だから酒粕をとかしているときは、加熱する温度に気をつけましょう。
お鍋に水を入れて、沸騰させない程度まで温めたあと、酒粕をちぎって入れ、溶けるまで辛抱強く待ちます。。だいたい20~30分くらいかかります。その際、たまにでいいのでかき混ぜながら他の作業でもしててみて下さい。
3: 混ざるとこんなかんじ。 4: 砂糖と塩を入れる。
5: これが普通の甘酒。6: インスタントコーヒーをまぶす。
インスタントコーヒーを混ぜ、ゆっくりとかき混ぜましょう。
7: おろし生姜をのせて、完成!最初は私も自分を疑っていました。甘酒に珈琲なんて、なんて馬鹿なんだろうと。でもこれを初めて口にした瞬間、そんな自己不信感は喜びの悲鳴と共に、相模原の大空へと吹っ飛んでいきました。これは、美味しい。ねるねるねるねよりも感激です。混ぜてみてよかった。アインシュタイン気分です。
珈琲の香りが甘酒にこんなに合うなんて…。最近良く聞くキャッチフレーズの「ほっこり」気分って、こういうことなんでしょうかね。ほっこり。流行語は苦手ですが、この珈琲甘酒は、「ほっこり」っていう言葉にちょっと頷けてしまうレシピなのではないでしょうか。
さて、執筆も終わりそうなので、もう一杯作ってきます。珈琲甘酒、ハマってしまいました!(この写真、とてもお気に入りのショットなんです。愛猫のカブキがいい味出してると思いません?ふふふ。)
ちなみに…。
私、抹茶バージョンでも試してみたんです。これも超美味しかったです!個人的にはコーヒーの方が好きですが、これもお試しあれ。
Good luck in the kitchen!
xx
-Yuki
Kiko says
Woooooo 😭 unbelievably delicious💕
Yuki says
Thank you!! xx